高級万年筆メーカーモンブランは1906年(明治39年)にドイツのハンブルクで
文房具店の主人と、銀行家、エンジニアの3人で万年筆の製作を始めたのがルーツとなっている老舗メーカーです。
文房具店のコミュニケーション力、銀行家の資本、エンジニアの技術という、3つの異なった力が、
万年筆への愛という共通の志でつながり、文字通り三位一体で生み出された逸品です。
様々な能力を持った人が集まって、美しく、価値の高いものを作り上げるというのは、
数ある仕事の形態の中でもとくに理想とするもののひとつではないでしょうか。
相互の利益となり、しかも仕事に携わった人達がみな誇りを持つことが出来る、そんな
仕事を実現したいと思う人が多いからこそ、モンブランの万年筆がこれだけ長い間、
数々の文豪や芸術家、知識労働者に愛され続けてきたのだと思います。
モンブランが取り扱うのは高級な万年筆であり、通信販売は原則的に行われないのも特徴です。
高級自転車メーカーなどでも同様の取り組みが見られるケースがありますが、やはり
これらの、一般的、普遍的な空気とは一線を画した、持つものに自分が選ばれた存在である
ことを確信させる効果を持つ商品は、専門家による対面販売によって、その魂がこめられます。
万年筆の製造において100年の歴史と伝統をもつモンブランは、誰よりもそのことを知っているのでしょう。
モンブランの万年筆のラインナップのなかで、ひときわ人気と知名度が高いのが、
マイスターシュテュックです。万年筆に求められる堅牢さと滑らかに流れるような書き味という
質実剛健な性能と、1924年からつむぎ続けられる職人の手作業によるクラフトマンシップの粋が
結集したかのごとき美しさが融合した逸品です。
ヨーロッパ最高峰の山、モンブランの氷河を表すホワイトスターのマークと、
ペン先に刻まれた、モンブランの標高を表す4810の数字を目にするたびに、
あなたは今、世界最高の筆記用具で仕事をしているのだという静かな幸せを
感じていただけることでしょう。手のひらサイズのものから、
ホワイトスターをダイヤモンドで表現したものまで幅広いラインナップがあります。
そのほかにも、世界で最も偉大な指揮者の一人といわれるゲオルグ・ショルティ卿や、
ハリウッドの歴史を語る上で欠くことのできない大女優、マレーネ・ディートリッヒの
名前を冠した限定モデルも販売されています。大人物の名前を冠しても、
それにふさわしいと思わせる存在感と格式があるというのは、
筆記用具の中でも稀有の存在ではないでしょうか。
モンブランの万年筆に興味をもたれたあなたは、きっと誇り高い仕事や、崇高な
目標を持った勉学をしておられる方に違いありません。高貴な品物は高貴な精神を持った人
と引き合うものだからです。そんなあなたがひとたびモンブランの万年筆を手にすれば、
その崇高な精神がさらに遺憾なく発揮され、すばらしい仕事が生まれることでしょう。
高い目標や社会への愛を持つ人には、それにふさわしい筆記用具があります。
それこそがモンブランの万年筆なのです。