プラチナは、創業者の中田俊一が、大正8年2月に万年筆事業に着手したところから、
その歴史がスタートしました。昭和27年には、いち早くプラスチック自動成形機を導入し、
オートメーション化によって生産力を向上させ、日本はもとより世界に向けても
万年筆を送り出していきました。そして万年筆の輸出シェアが70パーセントに達し、
外貨獲得貢献企業として緑綬褒章を受章しています。
プラチナ万年筆が生み出した、日本的な美を余すところなく伝えたモデルが出雲万年筆です。
創業者中田俊一の生誕の地であると共に、天地開闢の神話の世界が残る出雲の文化と、
プラチナ万年筆の品質の高い万年筆が組み合わさり、日本でしか生まれ得ない一本が出来上がりました。
軸に施される八雲塗りは、蒔絵の上から透明度の高い漆を何層にも塗り重ねることによって、
深海のような神秘的な暗さのなかに、蒔絵が淡く浮かび上がるという幻想的な見た目を生み出す技法です。
出雲万年筆をお買い上げいただいた方には、出雲が誇る伝統の手漉き和紙「みつまた手すき和紙」を
同梱して差し上げています。日本の神話の息吹が感じられる万年筆と和紙の組み合わせで文章を綴れば、
日本人の魂を揺さぶるような雅な体験になることは間違いありません。
出雲万年筆は美と芸術、晴れ舞台…そういった言葉がピッタリの一本ですが、
プラチナ万年筆は多くの人に万年筆を提供し、日本のライティングシーンに万年筆を
定着させることに貢献した会社ですから、実用性、日常性を重視した万年筆も得意とするところです。
全てのビジネスマンの方や学生の方におすすめできる定番の一本が、3776です。
3776は、万年筆に求められる書き味の滑らかさ、耐久性、価格、デザインという全ての要素を
高品質で満たした、日本のスタンダード万年筆の地位を目指して作られた一本です。
キャップには、画期的なスリップシール機構を用いることで、気密を保ってインクの渇きを防ぐと同時に、
キャップを空けたときの負圧によるインクの急な噴出しをなくすという、技術革新を達成しています。
インクの噴出しや渇きといったコンディションに神経質にならなくても良いということは、
これから万年筆を新たに使ってみたいというビギナーや、多忙な方にとってうれしいことです。
プラチナのインクには、自慢のこだわりがあります。それは素材として染料ではなく、
顔料を用いているということです。顔料は、何世紀も前に描かれたフレスコ画にも用いられている素材で、
フレスコ画は悠久のときを経ても、当時と変わらない鮮やかな色彩をわれわれに見せてくれます。
このように、顔料は色の保存性に関して他の塗料の追随を許さないものです。
プラチナのインクはこの顔料を用いることで、屋外で日光に晒しても水にぬれてしまっても、
極めて色の劣化が少ない万年筆用のインクを製作しています。
あなたの価値ある文章に書かれた知識を、後の時代の人達にも受け継ぐためには、プラチナのインクをおすすめします。