:::: MENU ::::

アウロラ

  • 3月 06 / 2020
  • アウロラ はコメントを受け付けていません

アウロラ



アウロラは、イタリアのトリノで、イタリア初の万年筆メーカーとして
1919年に創業された老舗メーカーです。

代表的なモデルであるオプティマは、光を浴びながらゆらめく海面を連想させる
マーブル模様が非常に美しく、このマーブル模様を生み出す素材の名前もアウロロイド樹脂と、
自社の名前がついています。機能の面でも、リザーブタンク付きのピストンが用いられており、
あなたが大切な書類を書いているときにインクが切れても、多くの場合、
その書類を書き終わるまでリザーブタンク内のインクがまかなってくれます。
大切なアイデアを、瞬時に紙に書き写すことで形に残しておくことがいかに重要かをわかった上での、
心配りが生きたシステムです。

万年筆製造は、ペン先をはじめとする信頼ある高度な部品を多数用意せねばならず、
大メーカーのOEMを採用するメーカーも多い中、アウロラはペン先、同軸、メカニックの部分まで、
全てイタリアの自社工場で生産されています。工業製品でありながら、全てを自社で製作し、
共通の魂を吹き込むことで、ほかでは得られないプレミア感を持つものに与えるという意味では、
同じイタリアの自動車メーカー、フェラーリに通じるものがあると感じます。

ビジネスで相手に敬意をあらわすために、特別な贈り物をする場合、腕時計やお酒などの品物が
選ばれることがありますが、これは確かな知識を持った職人たちの労働が集約された品物を
送ることによって、相手方の能力の高さと仕事に取り組む真摯さを称える意味をこめているといえます。

この、ビジネスを行う大人同士での贈り物という特別な役割を果たす価値があると
強く自負しているのがアウロラの社風でもあります。
そのため、ギフト用に、万年筆のボディに相手方の企業名などを印刷、
あるいは彫刻するというサービスも取り扱っております。
私は、アウロラの万年筆が贈り物に適している理由のひとつに、アウロラが万年筆の
部品を全て自社で作っていることが挙げられると思います。
仕事の全工程を熟知した人は、自分が携わる部門の仕事を完璧にこなすだけではなく、
他の部署や取引の相手、地域社会にも貢献するものです。
それは、全ての仕事の内容を知っているからこそ、お互いの助け合いで成り立っている
という相互扶助の考え方を、身を持って知っているからではないでしょうか。
これはものづくりだけではなく、全ての仕事に共通することですから、
どんな仕事に携わっている人でも、アウロラの万年筆を手に取ると、
「あなたの仕事は、この万年筆のように自立心と社会への還元の心に満ちている」
といわれているような気持ちになり、より一層、お仕事に臨む気持ちに張りが出るのでしょう。

アウロラの万年筆から放たれる、全ての部品ががっちりと一体となったような安心感と、
古代ローマの遺跡を思わせる永続性は、アウロラが万年筆にかかわる全ての部品を
自社で作っているという実績から来る誇りがなせる業であるといえます。


Comments are closed.